タイトル『恋するお嬢様。』














よく晴れた空。
今日はなんだか気分がいいからあの人に会いにいこうかな。


















ということで作ってきましたお弁当。
でも,私別に彼女でもなければ友達でもなんでもないんですよね・・・

まぁそこは押しよ!オセオセでいけば何とかなる!
そんな風にいきごんで定位置,ネット裏にまわります。
六本木先輩のポジションはショートだからココが実はいちばん見やすい
誰にも内緒の穴場。
だからもちろん,ここにいるのは私だけです。

私はそこからじっくり六本木先輩の後姿を見ていました。
ただお弁当を渡せるチャンスをうかがってじっと後姿を見つめていましたら・・・

目の前に急に何か飛んできました!
そりゃもう猛スピード・・・こんなの逃げられないですっ!
私はとっさに,目を瞑ってしまいました。
「うっ・・・」











ズバーン!
一瞬頭の上に風が駆け抜けるのを感じました。
危機一髪でとりあえず難は逃れたようで,
ボールはネットにぶつかって元気をなくしたように落ちていきます。

私が何も言えず,ただ目をパチクリさせていると
愛しい優しい緑の髪の毛が私めがけて走ってくるではないですか!
「大丈夫?怪我はない?」
心配そうに私を見つめています・・・
あぁ,もう私・・・どうしましょう。
「あの・・・大丈夫ですか?」
はっ,私ってばすっかり妄想しちゃって。
「はい,もうばっちりです!」
親指をちゃきっと立てて私が笑うと,先輩も嬉しそうに笑ってくれました。
「そう,それなら良かった。」
ほっと安心したような優しい笑顔でまたグラウンドに戻ろうとした先輩は
でも,と何か言い残したように振り返りました。




「でもそこは危ないから,今度はそっち側においで。」




「は・・・はい。」
思わず顔は赤面してしまったと思います。
心拍数上昇,私の体温計は振り切れてます・・・
もっといいたいことはあったのに何も言葉なんか出てきません。
ただ胸がぎゅっと掴まれたようになって。
出てきた言葉は




「また応援しに来ます!絶対!私, です。」




名前とそんな言葉だけ。だけどなんだかそれだけで今は満足です。
するとこっちを向いて優しい笑顔を向けてくれた六本木先輩。
また練習に戻っていきました。

それはまた練習を見に来てもいいってことですよね。
もう先輩の笑顔にくらくらですわ・・・









彼女はすっかりお弁当の存在を忘れていた。



















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BGMにパワプロ音楽館様のあかつき大付属高校の曲を聴いて
ノリで仕上げました,ヒロインはお嬢様気質ですね(笑)
最初は「〜ですわ」だったんですけどちょっと痛いかなと思いやめました。
あかつき大付属の曲ってなんだか
青い空〜白い雲〜野球の練習〜♪みたいな感じがするんですよね。
青春というか,この曲はお気に入りです♪
あかつきナインのおちゃらけもいい感じで曲にも出てる感じ・・・。
しかしお相手が何故六本木先輩なのかは謎…。


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