タイトル『急ぎすぎにはご用心』















もっと好きになって欲しいから
あなた好みに変わろうって思うのは
間違ったこと?

「似合わない……お前には似合わない! だけは駄目だ!」

どうしてそんなこと言うの?
もっと好きになって欲しい。
そう思うからこそあなたが好きだっていう髪型に
あなたが好きだっていうタイプの服装にしてみたのに

あなたは人気者だから
余計に頑張ったっていうのにどうして
……どうして……。













付き合ってもうすぐ1ヶ月になる。
ぶっきらぼうでも“好き”って言ってくれる
本当は優しいあなた。
もっと好きになって欲しくて色々努力したのに
私は怒りに満ちた顔でつっぱねられていまった。

でもその中に少しだけ垣間見えた寂しそうな顔を
私は確かに覚えている。

だから突っぱねられたって
本音でぶつかってやるんだ。
恋人だからこそかけひきとかしたくないと
思うから。

「守くん!」
今日の服装も全部彼の好みにしていた。
どんなに似合わないって言われたって
好きになって欲しい気持ちは変わらない。
あの時の顔は本当に嫌悪している顔じゃなかったって
私はわかってる,信じてる。
「……!」
私の姿を目にするとさっと視線をそらしてくる守くん。
「逃げないで!」
その顔を私の方に向けた。
両手で視線をそらせないように……。
「ねぇ……どうして私だけって……。」
目を伏せる守くんに私はめげずに続ける。
「私だって好きになって欲しいって思うから!こういう格好が好きって聞いてそれで……。」
正直に……正直に伝えるんだ。私の気持ち。

「周りのコたちにだって守くんを好きなコいっぱいいるの!だから頑張らなくちゃ負けちゃうって……」
そう思ったの。

少しでもつりあう器になりたかった。
私なんてごく普通の何処にでもいるような女の子で
守くんは学校中…ううん,全国のスーパースターで
……今のままの私で満足してちゃ駄目だって思ったから。

「だからだ!僕は だから好きなんだ。周りと一緒じゃない が!」
真っ赤に染まった顔の守くん。
こめかみのあたりをぼりぼりと掻いて,
「同じような格好をしてる周りと一緒にするな。僕は が好きだっていつも……」

知らなかった。
私が努力していた裏にはそんなことがあったなんて。
知らなかった。
守くんがこんなに想ってくれていたこと。

「ごめんなさい……でもなんか嬉しいな。」
鼻の下がちょっとだけ痒くなる。
幸せだなぁ……

心に収まらなくてあふれてくる“大好き”が
ちょっとだけ私をせかしてしまって
つい頑張ってしまったけれど
そのお陰で凄く凄く
守くんも私に“大好き”をくれているって
そう,わかった。
たまには背伸びもいいかな?

でも急がなくてもいいんだね
ゆっくりでも少しずつ
“大好き”をもって歩いていこう
きっともっと“大好き”が大きくなっていくから……
のんびり行こうかな。

「僕も の気持ちは嬉しかった。本当だからな!」
「うん。私も……ちゅっ。」

彼の頬にちょっとだけ。

















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1周年フリーものとして書いてみました。
やっぱり時間もなくなってしまったのでフリー小説だけでもと。
私にしては珍しくこういった理由も兼ねて?ベタ甘でいきました。
慣れないので性格が違うかも……と色々考えどころやつっこみどころは満載です(汗)
フリーなのでお持ち帰りはご自由に。
著作権は放棄しておりませんので掲載する場合は作者の名前“ゆずる”を
記載していただければ報告などはしなくても結構です。
していただければ喜んで遊びに行かせていただきます!


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